ガラス越しの世界

愛犬が虹の橋に向かってからもうすぐ一年。

普通に戻ったつもりでも、音も景色も匂いも全部、ガラス越しに感じているような感覚は未だに変わらない。

愛犬が最後に具合が悪化した5月下旬から6月8日に亡くなるまでにあった出来事は、今でも鮮明に覚えている。
亡くなってから半年以上何度も何度も繰り返し。
思い出すというより、その記憶に囚われ、悲しみと後悔とに押しつぶされる毎日を過ごしたから。

去年の今日は◯◯だった、と、亡くなるまでの日々をこれからカウントダウンしながら、また後悔するんだろう。

愛犬が亡くなった後、長年支えてくれた大切なものを無くし、今年また大切な家族が亡くなった。
私を支えてくれていた大切なものを、この一年で三つもいっぺんに失った。

でも、世界は変わらず動いている。

路上観察にでかけたり、友達と会ったりできるようになってきたけど、楽しんでいても実感がない感じ。
誰かの視点を経由してものを見ている感じ。
この感覚はいつかは取れるんだろうか。